Bio Packaging
石油由来の合成樹脂製食品容器に代わるものとして、天然セルロース系の立体成型容器が実用化されている。このタイ製の食品容器はサトウキビの搾りかすであるバガスを原料とすることで、化石燃料の消費を抑えつつ、自然環境に負荷をかけない高い環境性能を実現している。また、徹底した検査・安全管理体制によって、健康に対する安全性を獲得している。しかし、この食品容器のユニークさは、汁物や、油調理などのタイ料理特有の条件を満たす性能と形状にある。空の容器を見ているだけで、タイ料理独特の味と香りが伝わってくるようで食欲を誘う。さらに、世界各国で作られる同種の容器にはないディテール処理の繊細さや、タイシルクのようなやわらかいテクスチャーなど、料理の器としての神経が行き届いている。単なる仮容器を超える、まさに一味違うデザインなのである。