グッドデザインフリーク

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生産、加工、流通に関する用品と機器設備に関するグッドデザイン一覧を表示

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浮体式潮流・風力ハイブリッド発電の写真

SKWID(スクイッド)

自然エネルギーを用いた発電力の向上は世界の関心事である。当応募対象は、世界初の潮流・風力ハイブリッド発電システムである。本体下部にサボニウス水車、上部に大型ダリウス風車という構成。水中の水車がおもりとなって「起き上がりこぼし」となる設計になっている。風車が回転するとコマの要領で安定感が増すため、理にかなった構造と言える。また、機構部が貫通するドーナツ型の船体は、波の揺れを機構部に伝えないよう防振ゴムを介して機構部を支えている。波が高く船体が大きく揺れても風車が全く揺れていない実験映像は非常に説得力があった。発電機を含む全ての稼動部は船体中心部にレイアウトされているため、メンテナンスの際に高所作業や潜水作業などの危険な作業を回避する工夫もある。一般的な陸上型風車は、発電機をモーターとして使って起動するために多くの外部電力を必要とするが、当応募対象は潮流発電で風力発電の起動を行うため、スタンドアロンでの発電が可能である。この特性を活かして漁業との共存を図っている点に最も惹かれた。当発電システム一基で約100世帯の電力を賄えることから、漁業組合で発電システムを保有し、漁村で使用する電力を生産する。余剰電力を発電した場合は電力会社に売電する。発電システムの浮体は舟を係留したりレスキュー拠点として使用したりすることも可能な上、水車は潮流と同スピードでしか回転しないため魚を驚かすことなくむしろ魚礁としての効果も期待できるなど、漁業との共存方法を具体的に考慮している。当発電システムが効率の良い発電だけを目的としているのでなく、町づくりを視野に入れてデザインされている点が新しい。自然エネルギーを用いた発電システムでは、発電能力の向上のみに主眼を置いた取り組みが多いが、発電以外の活用方法までを視野に入れ社会への浸透を模索している当浮体式潮流・風力ハイブリッド発電SKWIDのデザインは、今後の自然エネルギーを用いた発電システムの開発を成功に導くヒントを満載した取り組みであると高く評価した。

 
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