京都総合観光案内所
国内のほとんどの観光案内所では、さまざまな情報が煩雑に展示されており、来訪者に空間から訪れた街をイメージさせることは少ない。京都観光案内所は、人々をもてなす気遣いが情報、もの、空間の随所に施されており、トータルな「和」の美が表現されている。人々を受け入れる京都駅ビルの南北自由通路に面する案内所への導入部では、おもてなしのファサードデザインが来訪者を招き入れ、既存の眺望ゲート入口に総合案内サインなどを集約している。ファサードから路地、街の魅力の一端をみせるアプローチ部を経て、素材を活かした数寄屋様式の京の美に包まれて街の情報を得る案内空間まで、おもてなしの一連の流れが備わった優れた場を創出している。