立川市子ども未来センター
グッドデザイン賞
ソフト、ハード両面からPPP方式を取り入れ、また古い庁舎の再利用をするなど、あらゆる点で今の時代を切り取ったようなプロジェクトだ。
運営にPPPを取り入れたことが功を奏して、公共施設らしからぬ自由さを感じさせるプログラムが展開しているのが素晴らしいと感じた。
また、リノベーションも新旧のバランスが適度に保たれ、気軽に日常的に利用できるような穏やかさな環境を作り出すことに成功している。
様々な点でこれからの公共施設づくりのプロトタイプになると感じられるところが高く評価された。
立川市子ども未来センターの概要 | 長年、市民の生活を支えてきた旧市庁舎施設を、新たな地域活性化の拠点である「立川市子ども未来センター」として再生させるため、ソフト・ハード両面にわたる官民パートナーシップ事業である。 利用者が自発的に空間の使い方を考え、参加できる施設づくりを目指し、閉鎖的な執務空間であった庁舎施設を、屋外広場と、大庇による縁側空間の新設によって内外一体利用可能な開放的な空間として生まれ変わらせた。 |
プロデューサー | 立川市産業文化部地域文化課 |
ディレクター | 清水建設株式会社 設計本部 プロジェクト設計部2部 牧住敏幸 |
デザイナー | 清水建設株式会社 設計本部 プロジェクト設計部2部 及川直哉 |
立川市子ども未来センターのデザインについて | 「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること 既存建物の経年変化した素材による時間の継続性、思い出、肌合いなどを市民が建物に親近感を感じるための大切な要素として捉え、積極的に残し、転用した。 また、新たに設けた吹抜、屋外テラスを介して得られる通風、採光によって、開放的な空間を提供し、これまでと違った側面で市民をサポートする施設の新たな役割を体感することを可能とした。 「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること 子育て・教育・市民活動・文化芸術活動の支援を目的とした生活サポートサービスの提供だけではなく、市民活動を誘致し広場を含めた施設全体を使用する参加型コミュニティ活動の「仕組み」による高品質なサービス提供を行うことで、発展的なコミュニティ形成を図る。 空間は、つくりこまない余地を残すことによって、ユーザーが自ら手掛けることを許容する。 「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること 立川市庁舎が別の場所に移転したことによって生じた「空き地」を地域のコミュニティ形成のためのスペースとして再生した。 さらに、賑わい事業である「まんがぱーく」を導入したことで、世代を問わず多くの来訪者をこの地域に呼び戻すきっかけを提供し、地域全体の活性化に貢献している。 「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること 新築の時代から改修、修繕を含む建物の継続的利用の時代へと移行する社会的な背景において、本プロジェクトは新築と改修の両建設的側面をもった事例として、最低限の新築行為が、リノベーションの効果を向上させる可能性をもつことを社会に投げかけることで「新築」の可能性を提供した。 また、建設行為の中で発生する排土搬出ゼロを達成している。 |
ユーザー・社会に伝えたいこと | 新築の時代からストックビジネスの時代へと移行する段階にある、現在の価値観にあった再生手法の模索に建設の可能性を見出すことができる。 そこには、硬軟両面における取組が不可欠であり、世代を超えた交流を生み出すことによる人間形成の環境づくりに関わるデザインである。 環境が人を変え、人が環境を変える。 その相乗効果を生み出す仕組みが、東京の周辺地域で始まったことが今の時代らしさそのものである |
どこで購入できるか、どこで見られるか | 立川市錦町3-2-26、立川市子ども未来センター |
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オフィシャルサイト | http://t-mirai.com/ |
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