タマまちや
グッドデザイン賞
都市部の住宅に町屋の概念を取り入れ、格子戸を用いることでプライバシーを守りながらも住宅を町に開くことを可能にしている。
特に1階のミセと呼ばれる空間は、リビングでもない、住宅と町をつなげるインターフェイス的な空間となっている点も興味深い。
奥行きの深い建物であるが、吹き抜けを中庭がわりに設けることで、通風採光を解決している点も町屋ならではであろう。
内部のインテリアも町屋を意識して和モダンを感じさせるデザインとなっている。
タマまちやの概要 | 東京の街並は新陳代謝を繰り返し相続分割で狭小化しつつある。 下町である墨田台東だけでなく多くの人口密集地でその傾向は著しい。 こうした細分化する人口密集地の「街並環境」の創出に貢献し、超高齢化社会に於いてそこに住む人々の見守り等の「社会環境」を改善することが求められる。 「地球環境」への負荷を減らす自然エネルギーの活用や創エネルギーの努力も欠かせない。 上記3つの「環境」への配慮は歴史的な住宅類型に於いて統合されていた。 タマまちやは、内に閉じこもりがちな住宅に寛容さをとり戻す為に、歴史的な住宅類型の町屋に学び、そこに蓄積された知恵や工夫を現代の中で実践し新世代のまちや型住宅を作り出そうとしている。 |
プロデューサー | タマホーム株式会社 |
ディレクター | タマホーム株式会社 工務本部 設計部 商品開発課&アトリエ・ワン |
デザイナー | アトリエ・ワン 塚本由晴、貝島桃代 |
タマまちやのデザインについて | 「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること 町屋の持つ奥行きの深い建物形状は採光が得にくく通風もとりにくい。 そこで通り庭と呼ばれる奥行き方向に貫通する動線空間や坪庭を翻訳した吹抜けを導入する事で通風と採光を得るとともに上部からの光の取り入れや重力換気による空気の入替えの促進を促す。 それによる温調効果は住む人に対し快適な空間を作り出している。 「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること 通り庭にある吹抜けは単純に上下を貫通している訳ではない。 階毎に少しずれている事で意外な斜めの見通しを作り出し、双方の居室に居る人同士を緩く繋ぐ。 また壁や床の各所に設けられたスリットや、角度による隙間から向こうを感じるヤマト貼りの壁は住む人同士の緩い繋がりを作り出している。 「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること 現在日本の住宅供給の多くは我々の様な量販型住宅会社に委ねられている。 我々の作り出す家が日本の風景の基底を形成しているのも関わらず向き合った顧客の満足に対してしか努力を払ってこなかった。 今回の社外の建築家とのコラボレーションをきっかけに街並や社会に与える影響度の重さを自社が再認識し、さらには業界全体に波及させる事が出来る。 「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること 町屋における「ミセ」のスペースは作業場や地域の寄り合いの場として機能し街との接点となる。 たとえ閉ざしていても格子が内部の採光と通風を確保しつつ視界を制御しながらも中の人の気配を街並まで伝える役目を果たしている。 この様な人の気配を感じる街並を作り出すことで独居老人の孤独死や家庭内暴力の増加を抑える事が出来る。 |
ユーザー・社会に伝えたいこと | 家はどんどん家族だけの空間となり街や地域コミュニティーに対し頑なになっている。 外界を拒絶する箱の様な家 小さな窓 音も光も空気も風も外界と隔て管理する暮らし。 我々は外界を拒絶し内に籠る暮らしを推奨するような家を作りすぎた。 自然の力を利用し自然と共存する暮らし方や人と人の繋がりの大切さを痛感した現在、東京からその暮らしを変えていく必要が有る。 |
どこで購入できるか、どこで見られるか | 東京都江東区豊洲6-1-9 スマートハウジング豊洲まちなみ公園内タマホーム豊洲店 |
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オフィシャルサイト | http://www.tamahome.jp |
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