目黒川みんなのイルミネーション
グッドデザイン賞
「冬の桜」と称したLEDで目黒川沿いの桜並木にイルミネーション装飾を施すコミュニケーションデザイン・イベントである。
地域のご家庭や飲食店から出る使用済み食用油の「回収・再生・利用」というアクションを通じ市民参加を促した。
必要となる全ての電力をバイオディーゼル燃料による発電のみで実施した。
「エネルギーの100%地産地消」という取り組みが話題を呼び、多くのメディアで紹介され、再生可能エネルギーの紹介と利用の啓蒙を図ることが出来た。
目黒川みんなのイルミネーションの概要 | 副都心計画の一つである大崎エリア。 再開発により地縁の無い新住民が増えてくる中、地域を繋ぎ、地域への愛着を深めるためのコミュニケーションデザイン・イベント。 「冬の桜」と称したLEDで目黒川沿いの桜並木にイルミネーション装飾を施した。 この地の2大アイデンティティである「目黒川の桜」と「クリスマス電球の一大産地であった歴史」を掛け合せたコンセプト。 デザイン上のポイントは地域のご家庭や飲食店から出る使用済み食用油の「回収・再生・利用」というアクションを通じ市民参加を促したという点。 この企画とアクションにより、「エネルギーの100%地産地消」を実現した唯一のコミュニケーションデザイン・プロジェクトです。 |
プロデューサー | CreativeOut 成田 冠 |
ディレクター | CreativeOut 星野 宏明 |
デザイナー | CreativeOut 菅原 直人 |
目黒川みんなのイルミネーションの開発・企画について | サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと 昨年の震災により節電意識が高まり、都内のイルミネーションの自粛や規模縮小が相次ぐ中、地域の廃棄物から再生されるエネルギーを使うことで、電力の100%地産地消に取り組み、東京電力の事情に左右されないサスティナブルな方法を実現できたこと。 |
目黒川みんなのイルミネーションのデザインについて | 「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること 地域イルミネーションという誰でも楽しめるイベントに対して使用済み食用油(廃食油)の提供を呼びかけたことで、対象者の参加意欲の喚起が出来る。 さらに廃食油の提供を通じて、「身近なゴミがエネルギーになること」や「物を大切にする」という気づきを参加者に改めて与えることが出来る。 「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること イベント後に実施したアンケート結果から「使用済み食用油(廃食油)の回収アクションを通じて、廃食油が有効な資源であることを初めて知った」という参加者が多く、再生可能エネルギーとしての新たな認知を獲得出来た。 さらに「通年品川区が行っている廃食油回収リサイクル事業に今後参加したいと思うようになった」という声も多く、回収アクションがイベントを通じて地域に広がり継続している様子がうかがえる。 「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること 広域からの来場者や地域住民がイベントに来場した際に、近隣飲食店や商店街を利用することで、街の商業活性化に寄与することが出来た。 また、本イベントに地元企業が中心となって協賛し支援する体制を整えたことで、地域と企業が繋がる場としての役割も提供している。 「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること 「バイオディーゼル燃料」という再生可能エネルギーへの認知や理解促進の場を提供した。 そして、節電が求められる中、イベント期間内すべての電力購入量をゼロに抑えることで電力不安という問題の低減に貢献した。 また大気汚染の原因となる硫黄酸化物をほとんど出さないバイオディーゼル燃料を使用することで、環境負荷の軽減に貢献した。 |
ユーザー・社会に伝えたいこと | 3.11以降、「減らす、止める、反対」これらの言葉が日本中で多く聞かれました(今でも)。 しかし、これらの言葉は全て後ろ向きの言葉です。 この言葉では日本は前に進みません。 いま必要なのは日本が前に進むためのエンジンであり、「次」の時代を担うアイディアだと思います。 世界はエネルギー革命の時代に突入しています。 核の恐怖を世界で唯一3度も経験した日本だからこそ、出来ることがあるのではないでしょうか。 |
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オフィシャルサイト | http://www.minna-no-illumi.com/ |
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