盾の家
2008年度 グッドデザイン賞 受賞
うなぎの寝床の特徴である「長さ」を活かしたデザイン。
書庫のみちが動線空間を楽しく演出している。
本と人の関わりが時に応じていろんな滞留を生み出すだろう。
外部と内部のバランスがよい。
盾の家の概要 | 「盾の家」は、30代前半のご夫婦の為に計画した住宅です。 敷地は、愛知県日進市の住宅街にある、間口4.5M、奥行き40M のうなぎの寝床状の敷地です。 周辺環境は、住宅、集合住宅が、比較的近接して建ち並び、前面道路は、市内の抜け道となっており、多い時で、1分間に約60台前後の車が往来する道路と接します。 そのような敷地にて、開放的で、かつ敷地の狭さを感じない住宅の 実現を目指した。 まず、南となる道路に対して、全て斜めの壁(盾1)により閉じた計画とし、集合住宅のある東面に対しても壁(盾2)により閉じる計画としました。 また、中庭を2つ設け、光、風、緑を内部環境に取り入れる計画としました。 |
達成しようとした目標 | 近隣の住民との関係性を、完全に隔離して切り離すのではなく、程よい関係性を保て、かつ、必要なプライバシーを確保することを第一の目標とし、内部空間には、敷地の狭さを感じさせない、広がり、デザイン的な工夫、素材、色による広がりを目標としています。 |
プロデューサー | アトリエ ルクス 一級建築士事務所 宇佐見 寛 |
ディレクター | アトリエ ルクス 一級建築士事務所 宇佐見 寛 |
デザイナー | アトリエ ルクス 一級建築士事務所 宇佐見 寛 |
盾の家のデザインについて | 全てのデザインは華美に装飾することをあえてやめ、基本的には、スクエアを基本としたデザイン構成としている。 その幾何学模様が持つ最大の力を構成により引き出すことを重視し、デザインした。 全てのデザインと色に意味、コンセプトが含まれていて、全てが調和した時、この住宅は、最大の力を発揮するよう細部まで、検討を した。 |
盾の家はどのような使用者・利用者を想定したか | クライアントである30代夫婦家族はもちろん、近隣への関係性も深く検討した住宅であるため、近隣の人々も含まれるものとして、想定している。 |
盾の家はその使用者・利用者にどのような価値を実現したか | 従来の住宅の概念を新しく提案し、住宅のあり方を、クライアント、近隣の人々に投げかけ、これからの人と人との繋がり方を、うまく実現できた。 |
社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点 | 限られたスペースの中で、人間が暮らしていくことを模索し、最大限、そこに住む人々が、心豊かになる空間を創りだすことが最大の課題であった。 また、狭小の敷地ならではの、明るさの不足による 電力による負担、日本の四季に耐えられない住環境になることが予想され、全てが課題となった。 |
その問題点に対し、どのように対応したか | 盾の壁によって囲まれる計画のため、隣地に対しても、クライアントに対しても閉鎖的になる為、大きさの異なるスクエアの開口を、ランダムにとることによって、お互いの存在を消しあわないよう解決した。 また、その中で、省電力を図るために、素材、色により、自然光の 間接光の利用を実現した。 また、外部を細かく挿入することにより 、風の抜けを検討し、日本の四季に耐えうる住環境を実現した。 |
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オフィシャルサイト | http://www.atelier-lx.jp |
周辺環境への細やかな観察がもたらす窓のあり方は、過剰な閉鎖性や開放性に陥ることのない、穏やかな環境との親和性を生み出していて、好感が持てる。環境を身近に感じながらの生活は、快適そうである。
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