視覚障害者向け触地図自動作成システム

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Webサービス

社会基盤・プラットフォームのデザイン

新潟大学 工学部 福祉人間工学科 渡辺研究室 (新潟県)

グッドデザイン賞

視覚障害者向けの触って読み取る地図(触地図)を自動で作成するWebサービスである。

音声で画面を確認しながらコンピュータを操作する視覚障害者と、コンピュータの操作にはさほど詳しくない支援者に利用できるよう画面デザインがなされている。

見知らぬ土地に地図を持たずに出かけることなど考えられない。

しかし、視覚障害者にとってはこれが現状である。

本Webサービスは、この状況を打破する突破口を作った。

自宅から駅まで一人で歩けるようになるなど、社会生活の様々な場面で利用され、視覚障害者やその支援者からの支持を得ている。

視覚障害者向け触地図自動作成システム(tmacs)の概要視覚障害者向けの触って読み取る地図(触地図)を自動で作成するWebサービスです。
Webアクセシビリティに配慮してデザインしているので視覚障害者自身がWeb画面を操作できます。
出発地と目的地を入力するだけのシンプル操作で触地図を作成できます。
表示する施設の種類や縮尺、地図の寸法などのカスタマイズも可能です。
触地図の作成には手間と時間がかかるため、これを作って視覚障害者に届けるサービスがこれまで日本にはありませんでした。
本Webサービスが公開されて以来、大学・学校ではこれを使って生徒のための触地図を作ったり、個人の方からは自宅周辺や通勤・買い物のための地図の作成依頼が寄せられています。
プロデューサー新潟大学 工学部 福祉人間工学科 渡辺哲也
ディレクター新潟大学 自然科学研究科 山口俊光/大学入試センター 入学者選抜研究機構 南谷和範
デザイナー新潟大学 自然科学研究科 山口俊光
視覚障害者向け触地図自動作成システム(tmacs)の開発・企画についてサステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと
本Webサービスは環境保全や低エネルギー社会の実現に直接寄与するものではありません。
しかし、視覚障害者が電車通勤するための駅までの地図作りや、視覚障害者がエコツーリズムに参加する際の地図作りなど、間接的な形でサステナブル社会の実現に役立つことができると考えられます。
視覚障害者向け触地図自動作成システム(tmacs)のデザインについて「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること
本Webサービスは、視覚障害者自身が操作できることが最大の特徴です。
これを可能とするため、第一にWebアクセシビリティ指針に準拠しました。
次に、通常は画面を見ながら行う操作をコンピュータに行わせ、利用者にとってシンプルな操作方法としました。
このようにして作成したWebサイトを視覚障害者が使えることを実験によって確認しました。
シンプル操作は視覚障害者だけでなく、目が見える人にとっても便利です。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること
地図を持つことは、外出意欲をかき立て、行き先を自ら決める主体性を与えます。
本Webサービスの開発以前は、地図を入手できない視覚障害者は外出の際に受け身となり、これに消極的になりがちでした。
本Webサービスを利用すれば、行きたい場所を自分から提案できるようになります。
たとえ誘導者と一緒に歩くとしても、行き先や、途中で立ち寄る場所を自ら決定できることは自己決定感を満たし、社会参加に意欲的になれます。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること
住所からの緯度・経度の特定、地図のレンダリング、そして自動点訳の大部分に一般公開されているWebAPIを使い効率的な開発を行いました。
これにより、視覚障害者のWeb操作と触りやすい地図とするための配慮に力を注ぐことができました。
また、日常的に使うコンテンツを提供することで立体コピーの普及を促し、立体コピーの価格低下への誘因の一つになってほしいところです。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること
地図を見るという社会的に基本的な活動が、視覚障害者には制限されていました。
この障壁のうち作成に関する課題を、私たちのWebサービスはほぼ解決しました。
今後は、点字図書館等が触地図の作成と送付を担い、公共施設や商業施設等が、最寄り駅からの経路の触地図を提供することが当たり前の時代となることを目指して、触地図に関する講習会を開催します。
これをもって、視覚障害者にとっての社会基盤を構築していきます。
ユーザー・社会に伝えたいこと見知らぬ土地に地図を持たずに出かけることなど考えられません。
しかし、視覚障害者にとってはこれが現状です。
そこで私たちは触地図自動作成Webサービスを開発し、この状況を打破する突破口を作りました。
今後は、触地図が自由に入手できなかった時代は視覚障害者は外出できなかったのではないかと思うほど、触地図の利用が当たり前になってほしいと願っています。
今や携帯電話を使わずに待ち合わせができないのと同じ程度に。
どこで購入できるか、どこで見られるかインターネット上で使用できます。
触地図自動作成システム:tmacs
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オフィシャルサイト http://tmacs.eng.niigata-u.ac.jp/tmacs-dev/

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