集合住宅の防災デザイン「複層防災プログラム」

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防災の取り組み

ビジネスモデルのデザイン

三井不動産レジデンシャル株式会社 (東京都)

グッドデザイン賞

ハードとソフトの両面から災害に備える、集合住宅のためのプログラム。

災害時におこる想定外「もしも」の出来事を、建設時から入居後、災害発生時、避難、被災生活時といったように時系列で想定し、複層的に災害に備えるプログラムを構築、住まい手にもわかりやすく説明・喚起している。

建物の技術的な進歩と、これまでの被災経験を踏まえた人間の知恵を活用し、防災から減災へと繋がることを期待する。

集合住宅の防災デザイン「複層防災プログラム」の概要災害時の「もしも」を時系列で想定し複層的に備えるプログラムを構築。
まず、4つのカテゴリー「建物で守る」「ライフラインを保つ」「共助活動を円滑にする」「防災意識を高める」を設定。
それぞれに備えるだけではなく、「建設時→入居後→災害発生→避難→被災生活→長期化」という時系列での「もしも」を想定し、複層的に対処方法を策定する。
その際には、ハード(建物や防災設備)とソフト(コミュニティや啓蒙活動)が連係し「使いこなせる仕組み」になるように注力した。
当社が供給する住宅は、このプログラムに基づき、建物規模や敷地条件などを勘案して物件ごとに具体案を策定し、災害に強い住宅の実現をめざす。
プロデューサー三井不動産レジデンシャル株式会社 品質企画部長 金子 裕之/開発事業本部 商品企画室長 伊藤 昇
ディレクター清水建設株式会社 設計本部 集合住宅設計部長 深沢 公文
デザイナーNPO法人プラス・アーツ 理事長 永田 宏和
集合住宅の防災デザイン「複層防災プログラム」の開発・企画についてサステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと
安心・安全はサステナブル社会の基盤として求められるものであり、災害に強くサステナブルな住宅およびコミュニティを形成するための防災プログラムを構築し、広く新築住宅に採用して行く。
また、既築住宅に対してはマンション管理会社を通じて、災害時の行動マニュアル作成、防災備品の拡充、防災イベント開催など、防災プログラムの観点を持ってマンション管理組合に広く提案を行う。
集合住宅の防災デザイン「複層防災プログラム」のデザインについて「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること
災害発生時に居住者の生命・身体を守ることは最優先事項である。
そのために、まずは建物の構造が巨大地震に耐えられるものであること。
超高層建物ならば原則、免震構造を採用し長周期地震動を勘案した設計なども行う。
また、住戸内は家具が傷付くなどの理由で普及していない家具転倒防止対策では、家具を傷付けずに固定可能な「グリップウォールシステム」の開発や、壁の家具固定下地を標準設置とすることで安全性を高める。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること
被災生活においてはライフラインの確保が重要となる。
停電対策としては、非常用発電機または太陽光発電設備と非常用蓄電池の標準設置やカセットガス発電機を装備。
さらに、被災生活の長期化に備えて、非常用発電機の燃料を法定量以上に備蓄し、設備運転計画を作成。
断水対策としては、飲料水の備蓄やトイレ等の雑水用に非常用貯留槽を設置。
これらを標準設置し災害時の備えを万全にすることで、日常生活に安心をもたらす。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること
これまでは、住宅の設計や商品企画に防災対策を組み込む際、防災を時系列で捉え、二重三重の複層的な観点で対策を行うことは一般的ではなかったが、体系立ててプログラム化することで、新しい商品企画手法が提供できた。
具体策として、新たな家具転倒防止対策の開発、超高層建物への免震構造原則採用、非常用発電機もしくは太陽光発電設備と非常用蓄電池の標準設置。
これらの対策は住宅業界の対策水準を牽引できるものと考える。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること
免震構造や太陽光発電設備など建物本体や設備機器による災害対策を盛り込んだ住宅の供給に加えて、防災ディレクターのNPO法人プラス・アーツと連携して防災イベントコンテンツをマンション管理会社の三井不動産住宅サービス株式会社から管理組合に提案。
ハード・ソフトの両面から、災害に強く、安心・安全でサステナブルな社会の実現に寄与することができる。
ユーザー・社会に伝えたいこと集合住宅の災害対策は、建物や設備による対策、物資の備蓄、防災訓練やコミュニティ形成が大切ですが、災害発生時に何が起こるか、災害発生後にはどのような被災生活になるか、「もしも」の観点で想定して備えることが重要です。
被害を完全になくすことはできませんが、減災したり、できるだけ早期に立ち直ったりするためには、一人ひとりが「もしも」を考えて自ら準備し、行動する必要があります。
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