ヴィク
2011年度 グッドデザイン賞 受賞
玄関前で日常行われる行為をよく観察しその解決を提案した。
複数の機能を果たすための形状を静かなデザインに整理することは容易ではないが、これを実現しエレガントに仕上げている。
アルミの押し出し材をエラストマーでくるんだ素材感も良く、壁への取付け構造は上手に隠している。
ヴィクの概要 | 玄関先で手にしているものをちょっと引っ掛けられる、エントランスフック。 掛けるものを選ばない、丈夫なのに、柔らかい触感の新しい玄関用アイテムの提案です。 「帰宅時に鍵を取り出そうとして、両手に塞がった荷物のやり場に困ってしまう。 」「濡れた傘の置き場に困ってしまう。 」「リードを脇ではさみながらカギを取りだす。 」 そんな日常的に繰り広げられている玄関まわりのバグに正面から向き合いました。 問題をただ単純に解決するということではなくて、玄関まわりのプロダクトとしてのあるべきフォルムや素材、質感にこだわって、使っていない時にも物静かな佇まいで建築空間や他の住宅設備に溶け込むことを目指しました。 |
プロデューサー | 森田アルミ工業株式会社 プロダクトデザイン部 常務取締役 相良 和昭 |
ディレクター | 森田アルミ工業株式会社 プロダクトデザイン部 主任 森口 淳也、主任 宇野 健太郎、Alex May |
デザイナー | 森田アルミ工業株式会社 プロダクトデザイン部 主任 宇野 健太郎 |
ヴィクの開発・企画について | サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと 長期間の使用に耐えられること、長く使いたいと思って頂く製品になること。 考慮したのが、環境に負荷を掛けずに長期間の使用に耐えられる素材選定。 外部での錆の問題をクリアするためにアルミ押し出し材を芯材に採用したり、長期間の紫外線にも耐えられる樹脂を選びました。 そして、何よりも長い間ずっと愛着を持って使ってもらえるような静かで正直なデザインを目指すこと、これを最も大切しました。 |
ヴィクのデザインについて | 「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること 求められる機能を果たしつつも、機能が前面に出るような大げさな表現は避け、あくまで空間に溶け込むことを目指しました。 手荷物をサッと掛けて、すぐに外すような使用シーンを考慮した結果、凹凸を最小にし、「掛ける」・「外す」動作を負担なく効率的に、行えるようにデザインしました。 「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること 傘かけ、鞄掛け、リードフックのように、それぞれのニーズに合わせた単一機能のプロダクトではなくて、ひとつのシンプルなオブジェクトに人の知恵が加わって生活に根差した道具に発展していくことをイメージしています。 ViK(ヴィク)がそのように生活に寄り添うことで私たちの暮らしが少しだけスマートで凛とした姿になること、それが私たちが目指したデザインです。 「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること 金属製のプロダクツが多い玄関まわりにあって、これまでの素材の慣習にとらわれることなく、安全性や優しい使用感を達成するために、あえて柔らかい質感にこだわりました。 また、強度上、成型上の問題をクリアするために、芯材にはアルミ押し出し材を選び、アルミ押し出し材ならではの複雑で精巧な断面設計によって高強度と柔らかさという相反する条件をクリアしました。 「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること 人が環境に適応する余白を残こすこと。 ViK(ヴィク)は、人の行動を規定してしまうような強力な便利さを持った道具ではなくて、人が本来持っている環境に適応できる力の隣にいるようなプロダクトだと捉えています。 元来、人はただの釘でも荷物を掛けたりできるはず。 そういう人間自身の生きる感覚を阻害しない立ち位置の製品として社会や文化に貢献できるはずだと信じています。 |
ユーザー・社会に伝えたいこと | 雨の日に玄関扉の前で両手が塞がって、思わず手近なところに荷物を掛けたことはありませんか。 気がつくと、無造作に荷物類が掛けられた玄関先の光景。 ViK(ヴィク)はそんな玄関周りで見られる雑然とした光景をスマートで凛とした風景に変えるプロダクトです。 |
どこで購入できるか、どこで見られるか | お近くの金物取扱店、またはインターネット上の金物取扱店。 |
ヴィクをもっと見る・購入 |
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オフィシャルサイト | http://www.moritaalumi.co.jp/product/exterior/archives/2011091419.php |
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