山形まるごと館 紅の蔵

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公共文化商業関連複合施設

公共用途の建築物・空間

株式会社スカワ一級建築士事務所(山形県)

2010年度 グッドデザイン賞 受賞

江戸時代の商家の母屋、蔵を改装し、山形市地域ブランド商品の発進の拠点として整備したものである。

歴史建築の文化的な背景をきちんと解釈したうえで、敢えて必要以上の要素を加えず、見せるべきものは見せながら空間に必然性を持たせている。

飲食、物販など商業施設への転換は法的にも困難な局面が多かったと予想できるが、過去の先人達の財産を引き継ぎ、現代のブランドへと繋げていくこだわりを持つことで、地方のブランドイメージを発進する姿勢は共感が持てる。

山形まるごと館 紅の蔵の概要江戸後期より紅花貿易商人として栄えた長谷川家の母屋を中心とした蔵5棟を、地域ブランド発信と中心市街地活性化の場として山形市が整備した施設。
施設は地域特産を盛り込んだ洋食部門とそば・郷土料理部門の2店舗と、物販部門・産直販売部門・地域・観光情報部門の5つの部門で構成されている。
「何も引かず・何も足さず」を空間のコンセプトにしながらも、商業施設としての「現代の蔵」のあり方と対話し、必要な設備等を空間に馴染ませるようにしつらい、「隠す」のではなく歴史的背景のある意匠としてデザインを施した。
サインは古来からの化粧色から引用し、紅・おはぐろ(炭)・おしろい(漆喰)から赤・黒・白の3色を基調とした。
達成しようとした目標商業施設として成立するための「法的」設備が必要となるため、露出させなくてはならない「設備」を空間に馴染ませること。
また、幸い残っていた「用の物」としての道具類をディスプレイし、旧家の栄華と地域・時代の歴史を道具類や空間を通して学び・感じる施設となるようにすること。
また、来場者数 年間12万5千人の必達(平成21年12月オープンで平成22年3月末日 10万人達成 同5月3日 12万5千人達成)
プロデューサー株式会社スカワ 増田 隆
ディレクター株式会社スカワ 一級建築士事務所 今野 博樹
デザイナー建築・内外装・サイン 株式会社スカワ 一級建築士事務所 今野 博樹サイン 株式会社スカワ 小澤 孝彦
山形まるごと館 紅の蔵のデザインについて様々な「想い」を持った関係者との協働作業に近い、設計・デザインのプロセスは想像より険しかったのですが、わずかしか経験の無い「蔵」との対話、あるいは「蔵」を通じて全ての関係者との対話によってデザインされたものです。
触れる場所が多いからこそのエイジング。
知の潤いが欲しいからこそのディスプレイ。
「何も足さず 何も引かず」をコンセプトに、あるがままで現代にフィットさせた施設です。
山形まるごと館 紅の蔵はどのような使用者・利用者を想定したか40代以上の中高年女性客を中心の利用客として捉え、中心市街地活性のための近隣住民利用者のみならず、県内外の観光客に歴史とブランドイメージを伝える施設として想定。
山形まるごと館 紅の蔵はその使用者・利用者にどのような価値を実現したか紅花豪商であったかつての一群の蔵の中で、地域の歴史を空間・視覚的に感じ、地域産物による味を食し、生産品を知り、季節のしつらいに潤いを感じ、豊かな物語を聞くことができる。
その問題点に対し、どのように対応したか視覚的に施設全体のコンセプトにそぐわないものは全て省き、「公共施設」としての最小限の整備に留め、かつ、全て施設の環境に馴染むようにしつらえた。
「群島に向けた一艘の船がたどり着く島」と題し、方向性を「概念上」統一した。
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